私は、兼業農家の長男として(現)南丹市美山町で生まれました。

自然豊かで、どこを見ても山と田んぼときれいな川しかありませんでした。(1)

しかし中学を卒業と同時に私は美山から離れ、京都市内で大工の見習いになりました。


ここから数十年の美山を私はしりません。

そのあとのことを知ったのは、数十年後父母が年を取り同居し、父が他界してからのことでした。

他人事だと思っていた休耕地が我が家にもあったのです。

数年間は、方法が見つからず耕作放棄地にならないよう草刈りをするのみでした。(2)

(1)美山の風景。綺麗な田んぼや川があり、自然豊かな土地。

(2)休耕地となってしまった美山の姿

南丹市美山町の休耕地問題の改善方法を考えているときに、2018年京都府立桂高等学校(以下、桂高校)の片山先生と同級生である妻が、桂高校の恩師に関することで再会したことから始まりました。片山先生と会い『休耕地に芝生を植えないか?』との提案を受けました。

桂高校では従前から芝生栽培を行い、実習を宮城県で行っていましたが、コロナ渦で他県へ実習に行くことができなくなり、京都府内で実習が出来ないかと悩んでいたとのことでした。

桂高校で栽培している芝生は

・獣害に強い

・食べられても簡単には枯れない

・近畿に自生している固有種

でした。

そこで、南丹市美山町の豊かな自然環境を壊すことなく、休耕地の再利用が出来るのではないかと思い、提案を受け2019年から試験耕作を行うことになり、そこで京太閤芝と出会いました。

自然を守り続けた人々の老化が進み、後継する人材も確保できず全国各地で休耕地が増加し耕作放棄地化している現状です。この現実を改善するために、京太閤芝の育成を行う会社を立ち上げました。